TOMOGO! マーケティング戦略レポート — Day 10件予約への道筋

2026-04-28 | データ期間: 2025/09 - 2026/04/27
STRATEGY REPORT

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このレポートの目的

マーケティングデータの分析から、TOMOGO!の予約数を現状の1.8件/日から10件/日に引き上げるための戦略・施策・ロードマップを提示します。広告チームだけでなく、プロダクト・開発・クリエイティブ・ツアー設計の全チームに関わる内容を含みます。

全チームの協力が必要です

このレポートで提示する施策は、単一チームでは実現できません。CRM施策の実装には開発チーム、クリエイティブ制作にはデザインチーム、訴求軸の検証にはツアー設計チーム、そしてそれらを統合するにはプロダクト・マーケティング横断の意思決定が必要です。各セクションの施策について、チーム内で役割分担を話し合い、優先順位と担当を決めた上で進めていく必要があります。

読み方ガイド

全チーム共通
Section 1-2(目標と現状構造)、Section 9(ロードマップ)
広告運用
Section 3-5(CRM施策・広告戦略・配置×クリエイティブ)
開発・デザイン
Section 6, 8(CA地点・プロダクト改善)
クリエイティブ制作
Section 5 + 別途「クリエイティブ分析レポート」
ツアー設計
Section 9 Phase 3-5(訴求軸検証 → サービス整合)
経営・PM
Section 1, 9, 10(目標・ロードマップ・KPI)

前提知識

関連レポート

クリエイティブ分析 & 制作ガイドライン(JP/EN) / プロダクト改善示唆(JP/EN)

目次

1 目標設定 — なぜ予約件数にフォーカスするか

現状 Booking/日
1.8件
4月平均
目標 Booking/日
10件
5.6倍
現状 Install/日
43件
4月平均(広告停止中)
目標 Install/週
250+
広告再開後

売上ではなく予約件数を優先する3つの理由

#理由詳細
1 データ蓄積 → 分析精度向上 現状はサンプルが少なすぎて統計的に有意な分析ができない。件数が増えればコホート分析・A/Bテストの精度が上がる
2 Meta広告の学習データ確保 Meta広告の最適化には週50件のCVイベントが最低ライン。現状はこれを大幅に下回っており、配信学習が進まない
3 施策PDCAの速度向上 件数なら週次で効果が見える。売上は単価変動の影響を受けるため、施策の効果測定に時間がかかる
INSIGHT

予約件数の増加は、売上向上の「前段階」ではなく「基盤」。データが蓄積されて初めて、単価最適化やLTV向上の施策が打てるようになる。

2 現状構造 — 何が予約を決めているか

Install→Booking相関は r=0.66-0.76(CA導線変更後、7日ラグ)。Installが増えれば2週間後にBookingが増える構造が確認されている。

01

レバー① 広告 = 母数確保

ユーザーを連れてくる。効果発現まで約2週間のラグがある。

パイプライン構築
02

レバー② CRM = 転換率引き上げ

連れてきたユーザーを予約させる。施策実装後、即効性がある。

即効施策

全イベントラグ相関(Post期間ピーク r値)

ALERT

CartAdd(r=-0.82)とPurchase(r=-0.87)は予約と負の相関。Tour Leader選択画面でのループが原因。これらをCV目標に設定してはいけない。

INSIGHT

Installを増やし(レバー①)、そのユーザーの転換率を上げる(レバー②)。この2つを同時に回すことがDay 10件への道筋。CRMは即効、広告は2週間後に効く。

3 レバー② CRM施策 — 最短で予約件数を引き上げる

3a. クーポン分析

First Bookingの75.7%(305/403件)がクーポン未利用。クーポン自体の存在に気付いていない可能性が高い。

クーポン配布チャネル利用率構造的課題
ebr20 アプリ内チャット(Admin → Guest) 9.2% チャットを開かないと見えない
WEL20 WELCOMEメール 2.5% CA導線変更でメール配信数が82%減少
ACTION

改善案: プロフィール画面への表示、予約フロー内自動適用、LP「初回20%OFF」訴求、Pushリマインド通知

3b. Push通知(MoEngage)

MoEngageはリエンゲージメント専用として運用中。Geoトリガー、閲覧落ち、Spring Promoなどの配信。クーポン配布は未実施。

施策CVR比較月間BK拡大後見込み
Push全体 9.1% 全体3.6%の2.5倍 5件 -
カート放棄Push 25% 最高CVR 4件 40件対象 → +9件
初回クーポン通知Push 14.3% 高CVR 7件 70件対象 → +9件

3c. メール(Newsletter)

Spring Campaign: 2,400-2,900名に配信、Open Rate 32%。配信後14日でBooking +19-48%

INSIGHT

6th配信以降は効果が急減(パイプライン枯渇)。メールは予約の「トリガー」であって「パイプライン」ではない。新規ユーザーの流入(Install)が止まればメールの効果も消える。

ALERT

Welcome Email: CA導線変更により、週370名 → 30名へ82%減少。CA復旧がメール施策の前提条件。

3d. CRM施策 合計インパクト試算

施策月間増分BK前提条件
ebr20 UX改善(プロフィール/予約フロー表示) +5-8件 開発チーム実装
カート放棄Push拡大 +9件 MoEngage配信条件緩和
初回クーポンPush新設 +9件 MoEngage新フロー設計
Email配信復旧(CA依存解消) +3-5件 CA導線復旧 or 代替手段
合計 +26-31件/月

4 レバー① 広告戦略 — Installパイプライン再構築

4a. CV目標再設計

CV目標候補相関 r値週間Volume判定
ContentView(View Tour Detail Page) r=0.62-0.71 週54件 推奨
App Search r=0.69 不足 ボリューム不足
CartAdd r=-0.82 - NG
Purchase r=-0.87 - NG
ACTION

ContentView(View Tour Detail Page)をCV目標に設定。正の相関 + 週54件で学習に十分なボリューム。CartAdd/Purchaseは負の相関のためCV目標に絶対使わない。

4b. WEB Conv vs APP Install 品質差

流入経路In-App Event/Install評価
WEB Conv経由 568-760% 高品質
直Install 96-127% 標準
INSIGHT

WEB経由のInstallは直Installの約7倍のアプリ内行動率。WEBで事前にツアー情報に触れてからInstallするユーザーは明確な予約意図を持っている。

4c. キャンペーン目的別分析

ENGAGEMENT目的: Purchase 0件。認知施策としての価値はあるが、予算配分は44% → 10-15%に調整が必要。

4d. ターゲティング

パラメータ推奨設定根拠
年齢25-54歳Booking率が最も高いゾーン
性別男女両方男女差よりも年齢差の方が影響大
国/地域AU優先 → USAU CPOがUS半額

4e. Install再開インパクト

PROJECTION

月1,000件のInstall回復 → 2週間後に+30-50件BK/月の増加見込み(相関r=0.66-0.76に基づく推計)。

5 配置×クリエイティブ

配置別CPC比較

配置通常日CPC好調日CPC差分
Stories ¥27-37 ¥19-26 -30%
Reels ¥70-92 ¥49-64 -30%
Feed ¥100-170 ¥70-119 -30%

クリエイティブ評価基準

CPIではなくIn-App Event/Install率で評価。Install後のアプリ内行動がBookingに繋がるため、Installの「質」を重視。

Tier基準対応
S Tier高In-App率 + 低CPI予算拡大
A TierIn-App率高め継続配信
B Tier標準改善余地あり
C Tier低In-App率停止検討

推奨配置配分

配置推奨配分理由
Reels40-50%動画訴求力 + リーチ
Feed30-40%情報量 + WEB遷移
Stories15-20%最安CPC + フリクエンシー

6 CA地点変更とグロース基盤

2/20のCreate Account導線変更により、相関構造が大きく変化した。

比較項目Pre(変更前)Post(変更後)
CA必須タイミング アプリ回遊開始時 予約手前
Install→BK相関 r=0.40-0.55 r=0.66-0.76
Weekly CA数 370名 30名
Welcome Email配信 週370通 週30通(82%減)
INSIGHT

Post期間でInstall→BK相関が強化されたのは、Install数自体が重要であることの証左。一方、CAの後退によりUser IDの早期取得ができず、コホート分析・Push・メールのパイプラインが縮小した。

ACTION

回遊性を損なわない早期CAを検討。例:初回ツアー閲覧後にライトなCA促進(メールのみ取得等)。User IDを取得できれば、コホート分析・Push・メール配信のすべてが可能になる。クーポン配布パイプラインもCAに依存している。

7 SegA/B/C評価

セグメントIn-App Event/InstallPurchase日予算判定
SegA 2,967% 4件 ¥20K 継続
SegB 低い 0件 - 停止妥当
SegC 低い 0件 - 停止妥当
POSITIVE

SegAのIn-App Event/Install率2,967%は突出した数値。日¥20Kの予算を継続し、このセグメントの特性を他キャンペーンのターゲティングに展開する。

8 プロダクト改善との接続

マーケティングデータから見えるプロダクト改善ポイント。開発チームとの連携が必要。

課題データ根拠影響度担当
APPオンボーディング改善 WEB vs 直InstallでIn-App率7倍差 開発 + デザイン
TL選択ループ解消 CartAdd r=-0.82 プロダクト + 開発
WEBファネル改善 WEB 91%離脱 中-高 マーケ + 開発
クーポンUX改善 75.7%が未利用 開発 + デザイン
ALERT — TL選択ループ

Tour Leader選択画面でユーザーがループし、CartAddイベントが複数回発火。これがCartAdd/Purchaseの負の相関の原因。UXフロー自体の見直しが必要。

INSIGHT — オンボーディングの7倍差

WEB経由ユーザーがアプリ内で7倍活発なのは、WEBで事前にツアー情報を得ているから。直InstallユーザーにもWEB同等の初期体験を提供すれば、転換率の大幅改善が見込める。

9 ロードマップ — Marketing起点のサービス改善

Phase 1 Week 1-2
CRM最適化 — 即効
  • クーポンUX改善(プロフィール表示・予約フロー内適用)
  • Push配信条件緩和(カート放棄・初回クーポン通知)
  • メール活用の復旧検討

期待インパクト: +26-31件/月

Phase 2 Week 2-4
Install広告再開 — パイプライン構築
  • ContentView最適化でCV目標設定
  • 25-54歳、AU優先ターゲティング
  • Reels/Feed中心の配置配分
  • Install月1,000件回復を目指す
Phase 3 Week 4-8
訴求軸検証 — LP×クリエイティブ量産
  • Bar Hopping / Secret Tokyo / Omakase / Food Tour / Cultural等の訴求軸ごとにWix LPを作成
  • 各LPに専用クリエイティブを紐付けて配信
  • 訴求別にInstall品質、アプリ内行動、予約率を比較
  • 「どの訴求が、どんなユーザーを、どんな行動に導くか」を特定
  • UTM計測の復旧が前提条件
  • 現在Bar Hoppingで先行テスト中 → 他訴求に横展開
Phase 4 Month 2-3
検証結果 → プロダクト/セールス連携
  • マーケで特定した「勝ち訴求」をプロダクトチームにフィードバック → アプリオンボーディングに反映
  • セールスチーム(ツアー設計)に「この訴求で来たユーザーが求める体験」を共有
  • LP/WEBサイト/アプリ/ツアー内容が同じ訴求軸で整合する状態を目指す
Phase 5 Month 3+
サービス全体の整合 → Day 10件
  • 訴求 × 体験 × ツアー設計の整合が完成
  • Install量 × 高転換率 × 整合されたサービス体験 = Day 10件

ロードマップタイムライン

累計インパクト推計

Phase時期累計BK/月件/日
現状 Now 42件 1.8
Phase 1完了 Week 2 68-73件 2.3-2.4
Phase 2効果出始め Week 6 100-120件 3.3-4.0
Phase 3検証完了 Week 10 150-180件 5.0-6.0
Phase 4-5 Month 3+ 300件 10.0
ACTION

各Phaseの施策は複数チームの協力が必要です。チーム内で役割分担と優先順位を話し合い、Phaseごとに担当とスケジュールを決めて進めてください。

10 週次KPI設計

KPI現状Phase 1目標Phase 2目標最終目標データソース
日次Booking 1.8件 2.5件 4.0件 10件 Admin Raw
週間Install ~10件 維持 250件 500件 AppsFlyer
View Tour Detail Page率 - 40%+ 40%+ 50%+ AF/Amplitude
クーポン利用率(First BK) 24.3% 35% 40% 50% Admin Raw
Push Booking 5件/月 15件/月 20件/月 50件/月 MoEngage/Amplitude
Email配信数 30名/週 100名/週 200名/週 500名/週 Newsletter
INSIGHT

KPIは週次レビューで全チーム共有。各指標の変化がどのPhaseのどの施策に起因するかを追跡し、次週のアクションに反映する。